2015/11/02

10日間の座禅・瞑想コースに参加しました

先日、10日間の座禅・瞑想コースに参加してみたのですが、非常に良い経験でしたので、ご紹介したいと思います。

まず、参加した動機ですが、最近集中力が鈍ってきたように感じていたことと、ニューヨークはエネルギッシュであるがゆえにストレスフルな街でもあり、長く住んでいると心の疲労が溜まるので、簡単にできるストレス解消法を探していたためです。

ヨガやピラテスなどは以前からできる範囲でやっていましたが、体や心はすっきりするものの、何か物足りない感じがしていました。

自分で手軽できることはないかと探していたところ、近頃アメリカは“マインドフルネス”流行り。マインドフルネスとは、座禅や瞑想などにより集中力を高める仏教の思想・手法だそうで、グーグルからゴールドマンサックスまで多くの企業で取り入れられており、メディアでも度々その効果が論じられていました。

とりあえず瞑想をしてみようと、本やネットでやり方を勉強してやってみました。目を閉じて呼吸に集中したり、沸いてくる雑念を“観察”したり、書かれている通りにやってみるのですが、どうもピンと来ません。1ヶ月ほど、定期的に時間を取ってやってみたのですが、自分のやり方が正しいのか間違っているのか、効果があるのかないのか、よく分かりませんでした。

そこで、きちんと教わろうと思い、クラスを取ることにしました。

2015/08/05

CSRの投資対効果を考える

CSRは将来の環境や社会に対する長期的投資の側面が強いため、投資対効果(ROI)が出るのに時間がかかるうえ、研究開発やマーケティングと同様に数値化が難しい分野です。

にも関わらず、アメリカでは随分前からCSRのROI測定の必要性が議論されており、これまでに多くの企業や研究機関が検証しています。これら300以上の既存の論文と独自の調査をまとめた研究結果を、バブソン大学教授らが先日発表しました。

2015/06/11

カリフォルニアの水不足、その後の状況

前回の記事でカリフォルニアの水不足に対する企業の自主規制について紹介しましたが、記事が配信された当日、州知事が都市部の水使用量25%削減(2013年比)という厳しい節水規制を発表しました。

規制内容は、各自治体に対してこれまでの努力状況に応じて4~36%の削減目標を定め、今後9ヶ月で計120万エーカー・フィート(14億8千万㎥)の節水を実現するというものです。削減対象は主に、景観維持用の屋外利用の水です。

2015/04/16

既に始まっている気候変動:深刻な水不足に米企業はどう対処しているのか

国土が大きいアメリカでは、干ばつ、洪水、竜巻、ハリケーン、山火事、猛暑、厳寒、大雪と、地域により多種多様の異常気象が発生しており、その規模と頻度は増すばかりです(一週間にどれだけの災害報道があるか、ヤフーコラムに記載しています)。

中でもとりわけ深刻なのが、カリフォルニア州の干ばつです。同州では過去4年間、深刻な水不足が続いており、昨年から市民と水関連の事業者に対し、洗車や植物の水遣り制限、水使用量の報告強化等の緊急規制が課されています。今年に入り、飲食・ホテル等の事業者にも規制が課されることになりましたが、顧客から要求があった場合のみ水を提供する、タオルやベッドリネンを毎日替えない選択肢があることを目立つように表示するといった軽度の規制のみであり、製造業等への規制はありませんでした。


2015/03/31

環境・社会問題に対する企業の役割

先月のダボス会議で、「ビジネスは社会問題の解決をリードすべきか」と題したセッションがありました。

以前お伝えしたように、アメリカでは、社会便益を追及する新たな企業形態「ベネフィット・コーポレーション」が生まれ、多くの企業が株式会社から組織変更しています。この背景には、企業の存在意義を問う声、企業はどこまで環境・社会問題に責任を負うべきかという議論が増えていることがあります。ダボス会議のセッションでは、これに対する興味深い意見が提示されていたので、ご紹介したいと思います。

2015/02/01

サプライチェーンの透明性

アメリカでは、CSR情報の開示に関する政府の規制が徐々に増えてきています。

そのひとつに、2012年に施行されたカリフォルニア州サプライチェーン透明法があります。

同法は、同州で事業を行う、世界売上1億ドル以上の小売・製造業者に対し、サプライチェーンにおける人身売買や奴隷労働を排除する取組みを開示するよう求める法律です。

あくまで、同州事業者のみを対象とする州法に過ぎませんが、大企業の多くが同州で事業を行っているため、現在、当該情報を開示している企業は400社ほどにも上ります。

また、同法は排除を強制するものではなく、情報開示の要請に留まりますが、対策していないことへの批判を恐れる企業に対して牽制の役割を果たすため、実質的には抑制効果があると考えられます。